9月は京都の相撲神事でブラリ

9月、相撲、とくれば、東京・国技館での九月場所! で・す・が、関西方面にお住まい、または旅行を検討中のおすもうファンは「京都」に注目! 9月の京都は相撲神事が目白押しなのです。
毎年9月第一日曜に行われている松尾大社の「八朔祭」での八朔相撲、9月9日の重陽の節句に行われている上賀茂神社の重陽神事のひとつ「烏相撲」、9月第二日曜に行われている大原野神社の「御田刈祭」での神相撲。今回はこの3つの相撲神事をご紹介します。

松尾大社の八朔相撲で赤ちゃん土俵入りをする甲山親方

松尾大社「八朔祭」の八朔相撲

京都の最後の夏祭りといわれている松尾大社の八朔祭は、9月第一日曜とその前日にさまざまな行事が執り行われます。
そもそも“八朔(はっさく)”とは旧暦8月1日を指し、台風や病害虫の被害が多いこの時期に風雨を避け、五穀豊穣と家内安全を祈願したのが始まり。明治18年から130年に渡って続くお祭りで、昭和51年までは9月1日に行われていましたが、現在は9月第一日曜に行われています。

お祭りでは、女神輿、子ども神輿、六斎念仏踊り、上桂御霊太鼓のほか、八朔相撲や赤ちゃん土俵入りが行われ、日没後は境内に万灯が灯されます。

八朔相撲は社伝によると鎌倉時代から行われていたといい、現在は京都府民総合体育大会、京都府相撲選手権大会も兼ねています。八朔相撲の間に、赤ちゃん土俵入りがあり、地元西京区出身の元大碇こと甲山親方も息子さんと共に土俵入りをされました。

甲山親方(元:大碇)が生後7ヶ月だった次男を抱いて赤ちゃん土俵入りを行いました。

松尾大社「八朔祭」
開催日時:2018年9月2日(八朔相撲は8:30頃~、11:00~の赤ちゃん土俵入りを挟んで15:00頃まで)
住所:京都市西京区嵐山宮町3
アクセス:阪急電車嵐山線「松尾大社」、市バス「松尾大社前」より徒歩約3分
075-871-5016

神社ホームページ
*赤ちゃん土俵入りは毎年応募を受け付けています。今年は受付終了。詳細は京都府相撲連盟HPへ。

上賀茂神社「重陽神事」の烏相撲

陰陽思想で“陽”とされる“九”が重なることから、“重陽(ちょうよう)”とよばれる9月9日。この日に上賀茂神社で執り行われる「重陽神事」のひとつに、「烏相撲」があります。一風変わった名前の由来は神武天皇の時代に遡ります。上賀茂神社の祭神である賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)の外祖父にあたり、下賀茂神社に祀られている賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)が、神武天皇が東征するときに八咫烏(やたがらす)になって皇軍を先導したと伝えられ、賀茂建角身命が賀茂別雷神に相撲を見せたのが烏相撲の始まりだとか。

写真は烏の鳴き真似をする刀禰(とね)。

烏相撲では、重陽神事での農耕儀礼や悪霊退散の意味で「カーカーカー」「コーコーコー」と3度“鳥の鳴きまね”をし、悪霊退散の意味合いで横に飛んで移動する“烏飛び”が行われ、いずれも刀禰(神職に付属する役職)によるもの。さらに、必勝を祈願して、土俵に笏(しゃく)で書いた8の字をなぞるように歩く“地取り”が、神職によって行われます。
そして、氏子児童が禰宜方(ねぎかた)と祝方(ほうりかた)に分かれて相撲を取ります。烏相撲が終わると菊酒の振る舞いも。重陽の節句に菊酒を飲むと長寿・除災・厄除の御利益があるのだそう。神話の時代から行われているこの神事は、京都市登録無形民俗文化財に指定されています。

また、前日にはリハーサルおよび予選を兼ねた「烏相撲内取式」が行われ、こちらも見学可能。

上賀茂神社「烏相撲」
開催日時:2018年9月9日10:00~(烏相撲内取式は2018年9月8日20:00~)
住所:京都市北区上賀茂岡本町
アクセス:市バス「上賀茂神社前」より徒歩約3分
075-781-0011

神社ホームページ

大原野神社「御田刈祭」の神相撲

享保2年(1717年)から続く御田刈祭(みたかりさい)は今年で301年目を迎える伝統行事。氏子が平穏無事に過ごせることを願って行われるようになった神相撲は、氏子地域の北春日町(東方)と南春日町(西方)からそれぞれ選ばれた力士が2度立ち合い、1勝1敗の引き分けと決まっています。古くは北春日町に多い齋藤姓と南春日町に多い畑または幡(はた)姓の力士を選出したといいます。これは神社のなりたちに関係しています。大原野神社(おおはらのじんじゃ)は奈良・春日大社の分社ですが、奈良から長岡京(平安京の前の都)へ遷都される際に創建され、その際に奈良から神様に伴ってやってきたのが齋藤氏。一方、当時大原野の地に地盤を築いていたのが秦氏。両者が協力し合ってこの地で暮らすことを誓うため、引き分けの神相撲を奉納したとか。

少年横綱の土俵入り。

御田刈祭では、まず本殿で神事が執り行われた後、神殿に向かって地元の少年横綱が土俵入りを披露しますが、まさにここの氏子だった元・大碇の甲山親方も当然、少年横綱として土俵入りを行ったそうです。(そういえば、親方の本名は齋藤ですね!)そして、土俵へと場所を移して、神相撲となります。神相撲では、東西の力士が塩を包んだ半紙を口にくわえて、清めの作法、立ち合いの所作を行います。この神事は、京都市登録無形民俗文化財に指定されています。

神相撲のあとは、地元小学生の相撲大会、赤ちゃんの土俵入りも行われ、いずれも見学は自由。

東西の力士が塩を包んだ半紙を口にくわえて所作を行います。

大原野神社「御田刈祭」
開催日時:2018年9月9日10:00~
住所:京都市西京区大原野南春日町1152
アクセス:阪急バス・市バス「南春日町」より徒歩7~8分
075-331-0014

神社ホームページ

記事をシェアする

コメントは受け付けていません。