創立100周年を迎えた早稲田大学相撲部には、現在、女子マネジャーが2人在籍しています。この日は、美味しいちゃんこ鍋を作ってくださいました。
小田祐美(おだ・ゆみ)さん(教育学部4年)。1年生のとき、相撲部のブースに一人でやってきて入部を希望したそう。おっとりとしたなかにも芯のある大和撫子。
入部のきっかけは、やっぱり新歓
――お二人はどうして相撲部のマネジャーになったんですか?
小田さん(以下、小):私は相撲が好きな歌手の方のファンで、相撲に興味をもちました。
富樫さん(以下、富):私は中学生ぐらいから大相撲にハマっていて…新歓のときに声をかけてもらって、やってみようって思いました。稀勢の里関がずっと好きだったんですけど、あまりに好きすぎて、負けた日に自分が落ち込んで生活に支障が出始めたので……今は相撲部で相撲にかかわっていられるので、大相撲は客観的に見ようと思っています。
――相撲部に入ってよかったことはなんですか?
小:料理ができるようになったのが一番よかったです。
先輩から後輩へ。受け継がれるマネジャーの仕事
――先輩マネジャーから教えてもらったのですか?
小:私が入部したときは上の学年にマネジャーがいなかったので、4年生の選手から基本的なことを教えてもらいました。
富:私は1年後輩なので、先輩がたに教えていただきました。
――マネジャーの仕事は料理以外にどんなことがあるのでしょうか。
富:事務的なこととか、大会で記録つけたり、応援も大事な仕事です。
――記録はどうやってつけるのですか。
富:勝敗と決まり手です。動画も撮ったりして、あとでみんなで見ることもあります。
――全部の大会に行っているんでしょうか。
富:だいたいは連れて行ってもらっています。個人の大会で数人しか出なくて、地方大会だったりすると行かないこともありますが。
――この部員数でマネジャーが2人って、かなり充実していますよね。
富:昨年は4年生が5人いたんですけど、卒業しちゃったので、少し部員数が減って寂しくなってしまいました。にぎやかな先輩達だったので。
ちゃんこは、部員からのリクエストにも応える
――ここ、相撲部屋のちゃんこ場より広いかなって思うぐらいキッチン広いですよね。お二人の得意料理を教えてください。
小:私はさつまいもとかかぼちゃとかが好きなんで、それを使った煮物系が好きです。家でもときどき作ります。
富:私はこんぶで出汁をとってるときの「料理やってるぞ感」が好きです。ちゃんこ鍋を作るときも、こんぶとねぎの青い部分を入れてとり肉を煮込んでいて、見た目は色もついていないんですけど、ものすごく「私のこだわりがつまってる!」って思うんです。パスタも好きなんですけど、ここ(相撲部)だと、ごはん(白飯)だから作らないんですよね。でも、家でパスタ作りますっていうのを学生新聞の取材で言ったら、それを読んだ部員が「パスタやろうよ」って言ってくれて、このあいだ1回やりました。
――何パスタを?
富:ミートソースと和風パスタです。
大相撲が大好きという冨樫みちる(とがし・みちる)さん(文化構想学部3年)。相撲部の一員としてみんなを盛り立てます。
――みなさん、たくさん食べそうですね。ご両親は相撲部のマネジャーをやっていることについてなにかおっしゃっていますか?
富:最初は「え?あなたがマネジャー?」って。私が相撲好きなのは知っていて、相撲自体に携わること自体が好きなんだろうなっていうのはわかっていたと思うんですけど、私は自分がやりたい、したいタイプだから、「あなたが人を支える立場になるの?」っていう驚きはあったそうです。
小:私は特に何も言われていないんですけど……
富:先輩のご両親はこっそり試合を見に来られたりするんです。
小:恥ずかしいので来ないでほしいんですけど、たまに試合に来たいって言って、見に来たりします。人がいっぱいのときにまぎれて見に来ています。
マネジャーのお2人がお手製のちゃんこ!にんにくとしょうがの効いた大きな肉団子が美味しい〜
濃い味のちゃんこ鍋は稽古を頑張っている証
――充実していて楽しそうですね!いただいたちゃんこ鍋、とても美味しかったです!早稲田のちゃんこ鍋のこだわりはなんですか?
富:今日は出汁は顆粒なんですけど……(笑)とり肉からいい出汁が出ているのと、具材を入れる順番は、先輩に教えてもらったことを守っています。根菜→きのこ→火を弱めてからとり肉を入れて、最後に葉もの野菜ですね。あと今日はノリでこんぶを入れてみました(笑)
――肉団子がすごく美味しかったです!1つが大きいですよね。
小:確かに大きいかもしれません。味つけはしょうがが多めです。にんにくも入れて存在感があるようにしています。
――味は濃いめにしたほうがみんな喜びます?
富:それは絶対にそうですね。肉団子を作るときも、これでもかっていくぐらい味付けを濃くします。ちゃんこの味付けも自分たちで食べて「しょっぱいな」っていうぐらいで野菜を入れます。野菜の水分で味が薄まって「ちょっとしょっぱいな」っていうぐらいが、部員のみんなにはちょうどいいんです」
――よく稽古する人は濃いめの味を好むって言いますものね。早稲田の相撲部は稽古熱心ということでしょう!これからも、相撲部を支えてください。ありがとうございました!
PHOTO:Tetsu Takiura
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詳しくは早大相撲部ウェブサイトまで。
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