おすもうファンにはすっかりおなじみの「ABEMA大相撲センター試験」。本場所開催中、毎日「ABEMA大相撲LIVE」の番組の中で大相撲に関するクイズが出題され、連動サイトで回答すると、正答数に応じて番付が決まり、成績上位者には抽選でプレゼントがもらえます。
出題するのは、これまたおすもうファンにおなじみ! おすもうさんでも、いつもお世話になっている日刊スポーツ新聞社デジタル編集部長の佐々木一郎さんです。
今回は佐々木さんと、ABEMA大相撲LIVEプロデューサーの兼子功さんに、「大相撲センター試験」のお話をうかがいました。さらに出題動画の撮影にも潜入! ここでしか聞けないウラばなしをお楽しみください。
プロンプターで原稿を確認しながら収録は進みます。
最も気をつけるのは問題の難易度
――どのような経緯で出題されることになったのですか?
「ABEMA大相撲LIVE」について日刊スポーツで取材をしたことがあって、プロデューサーの兼子さんとは電話で話したことがありました。その後、兼子さんがわざわざ会社まで出向いてくださり、オファーをいただきました。とてもうれしかったですね。
――出題者として映像でも登場されています。
問題作成だけだと思っていたので、映像での出題まで任されるとは思っていなかったです(笑)。ご依頼されたので、新たな挑戦だと思ってお引き受けしました。
――問題の製作スケジュールを教えてください。
たとえば七月場所だと、6月の第一週に五月場所の振り返りなどをオンラインでミーティングしました。視聴者からの反響や参加率、正答率などをスタッフさんが教えてくださいます。それから問題を作成して、20日前後にアップ。スタッフさんとやりとりをしてから、相撲協会にチェックを出します。
――おお、協会チェックが入るのですね。
そうですね。問題が確定したら、映像の収録をします。
――問題を作成するときのポイントを教えてください。
いちばん気をつけているのは難易度の調整です。問題の難易度って、4択の内容によっても変わるんですよね。問題自体が難しくても、明らかに違うだろっていう選択肢があると正答はできるんです。そのあたりは、スタッフさんと相談しながら決めています。
それからネットで調べてわかる問題はなるべく避けていますね。
問題内容は、オリジナリティがあること、視聴者のみなさんが楽しんでくれること、話題にしてくれることなども重視しています。
たとえば東京場所だと親方衆、地方場所だと角界OBが解説を務めているので、その日の解説者にあわせた問題も作成しています。その人にしかわからない難問を入れてみたり、オリジナルの取材にもとづいた問題は必ず入れるようにしています。番組の盛り上げにつなげてほしいという狙いもありますね。
――いろいろなことを考慮されているんですね! さすが佐々木さんです。問題はいつ考えているんですか?
場所中1日1問出題するので、1場所は15問なのですが、じつは少し多めに20問作っています。なので、いつでも思いついたらスマホの機能を使ってすぐにメモして、問題に生かすようにしています。
センター試験の問題作成は楽しんでやらせていただいているので、本当にありがたいですね。
夏なのでクールビズスタイルの佐々木さん。カメラの前で決めポーズ!
角界関係者から「クイズの人」と言われることも
――視聴者からの反応はいかがですか?
「ABEMA大相撲LIVE」放送中の書き込みはとても参考になります。出題の狙いどおりにツッコミが入っているとうれしいです(笑)。
――力士や親方からの反応は?
「ABEMA大相撲LIVE」は序ノ口の取組から放送しているので、相撲部屋の視聴率がとても高いんです。私は今、現場に出ることが少ないのですが、何かのきっかけで角界関係者と会うときは「ABEMA大相撲センター試験」を話題にしてくれるケースが増えました。番組中に力士が回答するVTRも、とても楽しみにしています。
ーー映像を収録するとき、気をつけていることはありますか?
スタッフさんからは「ジャケットで」とお願いされています。決しておしゃれな人間ではありませんが、収録の際の服装には気をつけています。
――映像ではいろいろなポーズもされています。
スタッフさんから指示をいただいて、やるようになりました。照れがあると逆に恥ずかしいので、気にせず思いっきりやっています。
――出題も、とてもお上手でさすがです。
いやいや…しゃべりは本職ではないので、藤井康生さん(ABEMA大相撲LINEでもおなじみの元NHKアナウンサー)に、どうすればいいか聞いたことがあるんですが、「そのままがいいんですよ!」と言われました。
――佐々木さんの真摯さがとてもよくあらわれているので、そのままでいいと思います! 大相撲センター試験について、今後の展望を教えてください。
参加してくださる方をもっと増やしたいですね。そのために、より大相撲に親しんでもらえる問題や、番組を楽しむきっかけになる問題を作っていきたいです。いろいろ試行錯誤しながら作るので、ぜひ、参加してください!
スタッフと談笑する佐々木さん。
佐々木一郎(ささき・いちろう)
日刊スポーツ新聞社デジタル編集部長。サッカー、オリンピック、大相撲担当記者、デスクなどを経て現職。ツイッター@ichiro_SUMOのフォロワーは5万人を超える。著書に『稽古場物語』『関取になれなかった男たち』(ともにベースボール・マガジン社)がある。
Photo:Kaori Murao
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