相撲への愛と余談に満ちあふれたぺー師匠のお話も今回で最終回。
林家三平一門ならではの、あの力士とのお話も飛び出します!
ぺー師匠が期待を寄せる力士は?
ーー遠藤関のほかに好きな力士、応援している力士はいますか?
やっぱり稀勢の里が横綱になったことでね、楽しみが増えたよね。それから阿武咲、いいよね~。読み方難しくてうちのパー子なんか「アブサキ」って言ってたけど。若いでしょ?
ーー21歳ですね。
いいね~~!若い人にどんどん活躍してもらいたいよね。でもベテランも応援してますよ。安美錦の存在!嬉しいね~~。幕内で一番年上でしょ?すごいね~偉いね~。自分の子どもみたいな年の人とお相撲とってるんじゃない?
ーー阿武咲関のお父様と安美錦関は同い年だそうです。
相撲について語る師匠の瞳は、まるで少年のように澄み切っています。
その下の豪風でしょ、嘉風でしょ。ベテランが活躍するとおもしろいよねぇ。北太樹も応援してるの。共通の知人がいてね。北太樹も会うといつも「ペーさん、ペーさん」って言ってくれるの。今、幕下でしょ。苦しいと思うけど、頑張ってほしいね。あと御嶽海。うちの一門に林家たま平ってのがいるの。林家正蔵師匠の息子なんだけど、こないだ二ツ目になったの。これが御嶽海に似てるのよ。本人は認めないんだけど、私は言い続けてるの。
ーーあはは。似てらっしゃるか、ネットで見てみますね。
常幸龍どうしてる?幕下?彼も上がってくるの早かったでしょ?彼、東十条の居酒屋の息子さんでしょ。私の先輩の噺家さんがね、東十条にいて、常幸龍が小さい頃から知ってるんだって。そういうの、応援するよね。彼にも頑張ってほしいね。日大だよね。遠藤の先輩だ。日大も多いよね~。
ーーペー師匠は昔のことから今のことまで、幅広くご存知ですね。
北の湖さんともね、仲良くしていただいてたの。昔、北の湖さんの部屋にお呼ばれしてね。行ったら朝青龍さんもいたのよ。引退後ね。で、北の湖さんがお誕生日で、朝青龍さんがハッピーバースデーの歌うたってたよ。3人で写真撮ってもらったの。
ファッションの一部のようになじむ『裏まで楽しむ!大相撲』。
あの元大関の名曲を作詞したのは……
ーー貴重ですね。
北の湖さんが亡くなってから、その写真をおかみさんに送ったら喜んでくださってね。嬉しかったの。実は北の湖さんとの付き合いは長くてね。北の湖さんが大関のころから知ってるの。北の湖さん、何部屋だったかご存知?
ーー三保ヶ関部屋……あ、増位山さん!おかみさん(海老名香葉子さん)、作詞されていましたね!
そうなのよ。「そんな夕子にほれました」ね。だから三保ヶ関部屋とは家族ぐるみでお付き合いしてたんです。うちの一門の林家こん平師匠いるでしょ。彼の奥さん、背が高いのね。彼はそうでもないんだけど。こん平師匠、自分の息子を背が高くしたくて、子どもの頃いっぱい牛乳飲ませたんだって。そしたら何センチなったと思う?
ーー………。2メートル?
そんな一般の子が2メートルなんていくわけない(笑)192cm!
ーー十分大きいですね。
あまりに大きいから、増位山さんが「うちの部屋来ないか」って勧誘してましたよ。行かなかったけどね。あとね、今、木久扇(林家)師匠のお弟子さんで、林家木りんくんっているの。すごく背が高くてね、だから「木りん」。彼ね、元大関の清国さんの 息子さんでね。私、お相撲好きだから、会うとよく話すの。彼と私の本名が一字違いでね。そんなとこに縁を感じますよ。彼、背が高くてイケメンだからね。注目してみてくださいね。
ーーペー師匠とお相撲、いろいろご縁があるのですね。今日はペー師匠ならではの相撲余談がたくさん聞けて勉強になりました。ありがとうございました!
林家ぺー はやしや ぺー
東京オリンピック(1964年)の5日目に初代林家三平に入門。高座では「余談漫談」を行う。有名人の誕生日を記憶していることや、洋服からカメラまで、ほとんどの持ち物をピンク統一していることで有名。
林家ぺー&パー子オフィシャルブログ
「ぺーパーの余談ですけど」https://ameblo.jp/peeparko/
Photo:Mariko Nakagawa