早稲田大学相撲部その①

歴代の部員名が書かれた木札は、上段が真っ黒に。100年の歴史を物語ります。

相撲に打ち込む学生たちを取材するこのコーナー。今回は昨年6月に行われた東日本学生相撲選手権大会において優秀な成績をおさめ、9年ぶりの1部昇格を果たした早稲田大学相撲部にお邪魔しました。2017年に創立100周年を迎えた由緒のある運動部です。
東伏見駅を降りるとキャンパスはすぐそこ。しかし、まず「門」がないので、どこからがキャンパスなのかがわからず……。地図をたよりに、スポーツホール地下1階の相撲道場を目指します。

先生や先輩の影響で早稲田を選んだ

練習は週6日。平日は授業があるので夕方6時すぎから、土日は朝の9時から11時ごろまで行われます。練習終わりにこの4月から4年生となる新主将の若林魁(わかばやし・かい)さんと、3年生になる新副主将、橋本侑京(はしもと・ゆきひろ)さんにお話を伺いました。

――はじめまして。今日はよろしくお願いいたします。
去年(H29年度)大変ご活躍されたお二方を前にちょっと緊張しております…(若林さんは東日本学生個人体重別選手権115kg未満級で第3位、橋本さんは同大会135kg未満級、および全国学生個人体重別選手権同級で優勝という、非常に優秀な成績をおさめられています!)
若林さんは、いつからお相撲を始めたのですか?

若林さん(以下、若):小さいころから「わんぱく相撲」に出てたんですけど、5年生のときにたまたま勝って、6年生からクラブチームに行き始めました。それから今までやっています。中学まではクラブチームで、高校(岐阜農林高)は部活で相撲をやっていました。

――橋本さんは?

橋本さん(以下、橋):自分は、小学3年生からわんぱく相撲を始めたのがきっかけです。出身は東京で、高校は都立の足立新田です。都立で相撲部のある高校は足立新田しかないので、東京在住で相撲部に入りたい人が集まってきますね。かつては強かった高校も、部員が集まらなくて大会に出られなくなったりしていて。私立は、最近は頑張っている高校もあるんですが、自分のときは足立新田1本でした。

――お二人はどうして早稲田に入られたのですか?

若:自分は、出身校の相撲部の先生が早稲田の相撲部出身で、いいなと思ったのがきっかけです。

橋:自分は、このあいだ引退した4年生の先輩で、小学校から同じ道場に通っていた方がいるんです。その方を見て「早稲田いいな」って思って。その先輩に、どうやったら入れますか?って聞いたり、自分からアプローチしました。

新主将の若林魁さん。平成29年東日本学生個人体重別選手権115kg未満級で第3位!

新副主将の橋本侑京さん。平成29年東日本学生個人体重別選手権135kg未満級、および全国学生個人体重別選手権同級で優勝!

これまで獲得したトロフィーや盾がずらりと並びます。

学年の壁がほとんどなく、メリハリのついたムードが魅力

――早稲田の相撲部に入ってよかったことはなんですか。練習はとても活気のある雰囲気でしたが…

若:そうなんです。そこがたぶん、早稲田の相撲部の一番の魅力っていうか、自分が一番好きなところでもあるんですけど、(稽古を)やるときはしっかりやって、オフのときはみんなで楽しくっていう、メリハリがしっかりついていると思います。練習も長くダラダラやるのではなく、長期の休みのときは、午前は稽古して午後は筋トレをやろうというふうになっています。

――それから、学年の壁もないなって思いました。

橋:そうなんです。自分からも意見を言えるのがいいなと思います。部活では上級生や監督から「やれ」って言われたらやらざるを得ないみたいなところもあると思うんですけど、早稲田は部員数も少ないし、みんな仲がいいので、稽古にも自分がやってみたいものを「これどうっすか?」って組み込みながら提案できるのもいいですね。自分が伸ばしたいところを伸ばしやすいっていうのもあります。

――大人数のところだと上下関係も厳しくなったりしそうですね。この琵琶湖クルーズのお写真もとても楽しそうです(ホワイトボードに貼ってある集合写真を指して)。

若:これ2〜3年前だと思います。

――こういうご旅行があるんですか?

若:いえ、合宿ですね。合宿の最中にこういうところに行ったりします。

練習方法などは部員みんなで話し合って決めているそう。

――合宿は毎年されるんですか?

若:長期休みのときは大概します。この3月にも行きますよ。

――場所は決まっているんですか?

若:だいたいは決まっていますね。うちの合宿ってまわしを持っていかずに、筋トレをするとか団結力を高めるとか、そういうことを中心にやっているんです。独特って言われればそうですけど…そんな合宿が年に2〜3回あって、1回1週間ぐらい行きますね。

――仲がいいとチーム戦にも影響しますものね。では合宿は、土俵のあるところを借りて、というわけでないんですね。

橋:山みたいなところが多いですね。走ったりして、ごはんいっぱい食べて体デカくしてっていう。

若:1回行ったら、みんな5kgぐらい太りますよ。

橋:やばいっすね〜。食べますね。

――自炊ですか?

若:そうですね。マネジャーも来てくれるんで。マネジャーは合宿では本当に忙しくて、朝から晩までずっと料理をしてくれます。

基礎練習を積んだら結果がついてきた!

――ありがたいですね〜。相撲一色の生活をエンジョイしていらっしゃるようにお見受けしますが、これまで辛かった事はありますか?

橋:自分は入学してすぐいろんな大会に出させてもらったんですけど、その後の練習で足を怪我してしまいました。そのときに監督に「体の左右のバランスが悪い」って言われて。自分、ほんと右側だけ呪われてるのかなっていうぐらい怪我するんですよ(笑)。右足の親指がとれかけたこともあります。

――とれるって???へ???

橋:相撲とっていて、俵に指がひっかかって、パサって……

若:ほんとやばかったんでしょ?

四股にすり足、基礎練習はやはり大切!

土俵を見守るのは豊平悠三師範の銅像。学生横綱になり、早大相撲部の黄金時代を築きました。のちに指導者として相撲部に尽力した偉大な先輩です。

――ひえ〜〜〜〜〜

橋:病院にくるのがあと20分遅かったら切断って言われたぐらい、ヤバかったです。

――ひえ〜〜〜〜〜

橋:本当に右半身だけ呪われてるなって思っていて。それを言い訳に右を鍛えていなかったら左右の差が大きくなってしまいました。それを直さないと、また怪我するって言われて、3か月ぐらい基礎練習をしていました。ひたすら四股踏んだりとか。それが辛かったです(笑)相撲とるのは好きなんですけど、3か月間ひたすら地味な基礎練習っていうのがキツかったですね。

若:でも基礎練習みっちりしたから伸びたよね。基礎練習はやっぱり大事っていうのは伝わってきました。

橋:基礎練習はほんとキツイんです。何が楽しいんだろうって思います(笑)

――基礎練習して何が変わりましたか?取り口とか?

若:やはり結果が出るようになりましたね.

橋:自分の感覚的には、相手にひかれても落ちなくなりました。頭下げて引かれて落ちることが多かったんですけど、基礎練習をしてからは引かれてもついていきたくなって左をとるっていうのが武器になりました。

――バランスが悪いって言われてよかったですね。

橋:基礎練習はやってよかったです。

早大相撲部のお話はまだまだ続きます。次回をお楽しみに!

PHOTO:Tetsu Takiura

 

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