スナック玉ちゃんで 相撲談義!その① 玉ちゃん×把瑠都

元大関・把瑠都さんを、好角家で知られる浅草キッド・玉袋筋太郎(玉ちゃん)さんがオーナーをつとめる「スナック玉ちゃん」にお招きして、おすもうのことをいろいろ語っていただきました。そのは九月場所の見どころについて!

九月場所の注目力士は!?

玉ちゃん-いやー、始まるね。九月場所。把瑠都さん的には見どころは?

把瑠都-どちらかというと、若手ですかね。御嶽海とか。小さい体でがんばってる宇良と石浦あたりかなと思います。あと、大関2人がカド番……。大関がどこまでがんばってくれるのかも見ものですね。

 

玉ちゃん-若手のさ、同世代系がいいよね。御嶽海と北勝富士だとか。阿武咲と貴景勝とか。そのあたりはおもしろいよ。同世代が切磋琢磨して、それを見届けられる喜びってあるよね。

把瑠都-今、番付下の方で強い人ってだれがいますかね?

玉ちゃん-矢後ってのがいるね。もう顔がおじさんなんだよ。髪の毛も天パだしさ。あれはストレートパーマあてないとだめだな。

把瑠都-そういえば、この間テレビのロケで奄美大島に行ったんですが、里山関のお母さんに会ったんですよ。今場所は幕下に落ちちゃって、あの年で厳しいとは思いますが、奄美大島の人だからがんばってくれるでしょ。

玉ちゃん-奄美大島どうだった?

把瑠都-里山関のお母さんに、お土産で里山マンゴーと里山タンカンもらったんです。たくさん。めっちゃうまかったです!

玉ちゃん-がんばってほしいよね、里山。厳しいよねいつも。こんな体反らせてさ。あと、高安、白鵬、ま、見どころいっぱいありますよね。

把瑠都-高安は大関に上がったときに、相撲も大人になったなって思ったんですが、先場所はまたなんか元に戻ったような……(笑)。ちょっと相撲が粗いですね。大関として初めての場所だったから、ちょっと慣れてくればまた本人の相撲に戻ると思いますよ。

玉ちゃん-把瑠都さんも大関に上がった時、緊張した?

把瑠都-私は昇進前の大阪場所で14勝1敗で大関に上がったから、その勝ってる相撲が残ってる状態で五月場所に突入できて、いいイメージで前半いけたんです。でも一回こけ(負け)たら、あれってなっちゃった。でもなんとか10勝はしましたけど。

玉ちゃん-一回負けるとちょっとやばいって思っちゃう?

把瑠都-そう。やっぱり考えちゃって、カタさが出てきちゃう。

玉ちゃん-そういえば、この間東京駅で高安と偶然会ったってツイッターに書いてたね。

把瑠都-それこそ、大関昇進発表のその日かな? 私は大阪行く予定で、たまたまね。

玉ちゃん-シロクマとクロクマだな(笑)

玉ちゃん流の国技館観戦の楽しみ方

玉ちゃん-把瑠都さんは、国技館はよく見に行くの?

把瑠都-あんまり行ってませんよ。

玉ちゃん-オレは結構行ってるんだけど、チケットが取れなくてさー。でも行ったらマス席でしっかり楽しんでるよ。

把瑠都-どんな感じで観戦するんですか?

玉ちゃん-オレたち、スチールラック持ち込むの。あれいいよ。バラバラで持って行って、その場で組み立てる。4人で角を打つように座るでしょ。そうするとちょうどまん中が空いてテーブルが置けるようになるの。カップホルダーとかつけてさ。今度さ、バカだからコンロ持って行こうかって(笑)。ダメに決まってんじゃん。そしたらIHだったらいいんじゃないかって言うやつがいてさ。なんかわけわかんないことやりだすんだよね。だってべろべろなんだもん。12時半から行って飲み始めちゃうからさ。友だちなんか寝てるもんね。そんなに早くから行ってんなら、もっと国技館のなかウロウロしてさ、ちゃんこ食べに行ったりとかすりゃいいんだけど、とにかくすぐ飲みたいんだ。

把瑠都-国技館の焼き鳥はうまいですよね。

玉ちゃん-焼き鳥もさ、あれだけだとあきちゃうから、調味料もいろいろ持って行くんだよ。山椒とか七味とか。

把瑠都-ぼくたちみたいなのだと、あそこに4人はきついんですよ。

玉ちゃん-ってか、入らないだろ。確かにマスのサイズが小さすぎるよね。ま、いいんだけど。エコノミー症候群にならない工夫はしてるよ。はい、前列2人トイレ! とか言って、その間に足のばしてさ。戻ってきたら、今度はオレたちが行って。男性4人だときついよ。ま、なんとかやってますけど。

把瑠都-私も見に行きたいな。1人だと裏から入れるんだけど、席はないし、やっぱり友だちと一緒に見に行きたいじゃないですか。

玉ちゃん-そっかー。把瑠都さんくらいになると顔パスなんだね。じゃ、俺、把瑠都さんに付いて行こう。

把瑠都-そうね。小さい髷つけてね(笑)。

玉ちゃん-でもさ、まじめな話、本当にチケット取れないわけよ。稀勢の里が三月場所で優勝したときもとれなくて、ここ(スナック玉ちゃん)でみんなでテレビ中継見てたんだ。これくらいゆったりしたマス席だったらいいね。もうちょっとでかい国技館つくりゃいいんだよ。

把瑠都-それか、さいたまスーパーアリーナでやるとかね(笑)

玉ちゃん-いいねー。マス席作ってね。オレね、関係ないけど、オリンピックも国立競技場をマス席にしろっつってんだよ。ちょっと大きめの。どうせ日本の色をだすんなら、マス席システムでオリンピック見られるようにしたらいいと思うんだけど、そういう発想はなかったみたいね(笑)。でもさ、大きいところでやるってのも、今ならカメラも発達してるから、プロジェクターつけたりしてぜんぜんできるよね。

把瑠都-でも、それ昔ながらの相撲のイメージがなくなりますよね。

玉ちゃん-だな。把瑠都さんに言われちゃったよ(笑)。

つづく・・・・・・

玉袋筋太郎(玉ちゃん) たまぶくろ・すじたろう

東京都西新宿出身。高校卒業後、ツービートたけしに弟子入り、1987年水道橋博士と浅草キッドを結成。相撲のほかスナックをこよなく愛し、赤坂に「スナック玉ちゃん」を開店。10月1日(日)12時より、「スナック玉ちゃんうっかり八周年」を渋谷カルチャーカルチャーにて開催。前売り:3000円、当日:3500円(1オーダー制) 問合せ:03-3599-2390

把瑠都 ばると

エストニア出身。尾上部屋所属の元力士。2004年五月場所で初土俵、2010年五月場所で大関に昇進し、2012年一月場所で幕内最高優勝を飾ったが、2013年九月場所で惜しまれつつ引退。その後は実業家、タレントとして活動。5カ国語を操るなど多才さと持前のキャラで活動の場を広げ、9月30日より東京で、11月4日より京都で上演される「グリーンマイル」では舞台に初挑戦。https://www.greenmile-stage.jp

photo:Kaori Murao

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