秀男好み~その①~ 秀男さんのお花見ショット付き

例年よりも開花が早かった今年の桜。大相撲は三月の大阪場所からそのまま近畿エリアの巡業へと出発するため、力士や、呼出さんなどの裏方さんたちは、現役中は東京の桜を見ることがほとんどないんだそう。千葉在住の秀男さんは、今では毎日お散歩しながら地元の桜を堪能されているようです。そこで、今回は「桜×秀男さん」のスペシャルカットをお届け。秀男さんの好みについてのお話もお聞きしました。

お約束の日、お宅に到着して秀男さんのお部屋に入ると、テレビではちょうど「鬼平犯科帳」の再放送が終わったばかり。

―秀男さん、時代劇お好きなんですか?
好きだね~。

-「鬼平犯科帳」は毎回ご覧になってるんですか?
うん。

-前回はちらっと映画のお話もしましたけど、「アウトレイジ」後、何か映画観に行かれました?
ぜんぜん。行きたいんだけどね。

-最近気になってる映画は?
「北の桜守」かな。

-ちょうど季節ですもんね! 吉永小百合さん主演ですよね?お好きなんですか?
あんまり。好きなうちには入らないよ。

-あら、じゃぁどなたがお好きなんですか?
誰って言われると困っちゃうけど…、ま、今でいうと名取裕子だね~。

-へぇ~。最近映画ではあんまり見ないですね。
そうね。テレビだね。

-サスペンス系でご活躍ですね。だったら、沢口靖子さんとかは?
ぜんぜん見ない。

-片平なぎささんは?
いいですね。

-私たちお会いしたことあるんですよ。
なんで。

-雑誌の取材で。
ふーん。

-国技館に有名人がいらして、お話されたりとかありました?
あんまりないけど、昔、美空ひばりが母親と一緒に相撲見に来たことあったなぁ。まだ蔵前国技館の頃ね。で、扇子にサインしてもらったよ。なくなっちゃったけど。誰かに取られちゃったのかな(笑)。

-秀男さんだけサインもらったんですか?
そうだよ。ちょうど記者席の机があってさ、その前に座ってたから、扇子をさっと出してさ。

-ちゃっかりしてますね。お母さんってすごいステージママだったんですよね?
うん。初対面の人とは関わらないわよって感じでさ。「今日はお嬢はお忍びだから!」なんて言ってサインとか断ってたの。でも俺んときは、ひばりさんが「いいわよ。いいわよ」ってしてくれた。

-「お嬢」って言うんですね。
そうそう。自分の娘なのにね(笑)。

-3月場所も終わりましたけど、ご覧になってました。
うん。

-よかった力士とかは?
やっぱり遠藤でしょ。

-三役期待できますよね!
久しぶりにおすもうさんになったなって思ったね。

-新十両が決まりましたけど、こちらはどうですか?
十両はあんまり気にしてないね。

-荒汐部屋の若隆景関はおじいさんが元小結の若葉山さんなんですよ。
そうだってね~。ぜんぜん知らなかったな。

-若葉山さんはご存知ですか?
俺がいたころは審判やってたよ。面白い人だったね~。

-けっこうおしゃべりされたんですか?
冗談とかよく言ってたよ。

-気さくな感じ?
どっちかって言うとね。そのころの年寄にしては珍しいよね。

-若隆元・若元春・若隆景の3兄弟はイケメン力士ですが、おじいちゃんもイケメンでした?
うん、まぁまぁ。大きくはないよ。

-3兄弟も大きくないけど、力が強いのが持ち味ですもんね。
*若葉山は時津風部屋の元力士で、現役最高位は小結。引退後は年寄「錣山」を襲名し、1987年に日本相撲協会を定年退職。

さて、次回「秀男好み~その②~」では、裁着袴の着こなしのお話です。お楽しみに!

秀男
本名・山木秀人(やまき・ひでひと)、元立呼出。1949年生まれ。1969年伊勢ヶ濱部屋に入門、同年三月場所で初土俵。桐山部屋を経て、定年時は朝日山部屋所属。2008年一月場所より呼出のトップである立呼出を務め、2014年十一月場所にて、惜しまれつつ定年退職。見事な呼び上げの美声で相撲ファンから愛され、「土俵の妖精」のニックネームも。

photo:Kaori Murao

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