祝!新十両昇進!丹治関インタビュー

令和8年七月場所、幕下筆頭で勝ち越して見事に十両昇進を決めた丹治関にお話をうかがいました!

 

新体操から相撲へ。

小学生のときには、荒汐部屋入門を決めていた

――十両昇進おめでとうございます! お気持ちはいかがですか?

素直にうれしいです。

――幕下筆頭での名古屋場所。勝ち越せば十両昇進は確実でしたが、どんな気持ちで過ごしていましたか。

最初はまったく意識せずに相撲が取れていたんですが、3勝1敗になったあとで2番続けて負けてしまって。ちょっと意識しすぎたかな、と思います。体がかたくなってしまいました。

――そのとき、師匠からはどんな言葉をかけられましたか。

師匠からは、自分を信じて、稽古場でやってること以外するな、と言われました。その言葉で、最後は落ち着いて自分の相撲が取れたかなと思います。

――師匠からのアドバイス、素晴らしいですね。丹治関はロシア出身のお母さまが新体操の選手ということもあり、小さいときは新体操に取り組まれていたそうですね。

はい。幼稚園から小学校3年生までやっていました。

――男子の新体操は、女子のようにリボンを使ったりするんですか?

男子は女子と少し種目が違って、スティック、リング、ロープ、クラブというのがありますが、それは個人演技だけで、団体は手具は使いません。

――そうなんですね! そこからなぜ相撲に?

そのころから身長が伸び始めて、体が大きくなったんです。そしたら、母のママ友から「相撲のほうが向いているんじゃない?」って勧められて。新体操を練習していたところの隣が相撲場だったんです。

――新体操から相撲に、隣の施設に移動、みたいな。

はい。母は断ってたんですけど、どんどん体がでかくなるんで、「もう相撲やってみよう」みたいな。やってみたら、初めて出た県大会で優勝しちゃったんです。そしたらもう、やめられなくなっちゃいました(笑)

――やはり向いていたんですね。そのときにはお母さまの気持ちも?

新体操を続けてほしかった気持ちはあったと思うんですけど、相撲でどんどん勝っていくうちに「相撲のほうがいいんじゃない?」って言っていました。

――新体操から相撲に転身した人ってなかなかいないと思うんですが、共通点はありますか?

新体操のころから股割りはやっていたので、相撲を始めてもそこは苦労しなかったです。

――たしかに、新体操も柔軟性が大切ですものね。大相撲に入門しようというのは、いつごろから考えていたのでしょう。

僕に相撲を教えてくださったのが、若隆元さん、若元春関、若隆景関のお父さん(大波政志さん、元幕下・若信夫)なんです。小4の夏休みには荒汐部屋に体験入門をして、そのときに、中学を卒業したら荒汐部屋に入門する、と決めました。

――相撲を始めてからは、相撲ひとすじ。

ちょくちょく他のスポーツもやったりしましたけど、やっぱり相撲がいいですね。

――相撲の魅力ってなんでしょう。

やっぱり完全実力主義なことだと思います。そういうところを、小さいときの僕はすごく魅力的に感じたんだと思います。

――大波三兄弟のお父さまに「いけるぞ」と言われて自信になった。

そうですね。最初に指導していただいて、ぶつかりとかなかなかキツかったですけど、いい思い出ですね。

――中学卒業後に荒汐部屋に入門。大相撲の世界はどうですか。

荒汐部屋には先に兄(元幕下・大賀さん)が入門していましたし、福島出身の先輩もたくさんいるので、生活するのはすぐ慣れました。同期もいましたし、そういう面ですごく恵まれていたなと思います。

――東京での生活はすぐに慣れましたか。

小さいころから、絶対東京に行きたいと思っていたので、抵抗とかはまったくなく、ホームシックにもなりませんでした。

 

憧れの力士は

同じく外国にルーツをもつ大鵬関

――福島の先輩の話が出ましたが、若隆景関の付け人をされていました。

入門して2場所目からです。途中、はずれたりもしたんですが、比較的近いところから関取のことを見ていました。

――若隆景関から学んだことはありますか?

稽古場でのアップの仕方とか、テーピングの巻き方とか、たくさんあります。自分、けっこう真似をするのが好きなんで、いいところを真似していけたらなと思います。

――相撲に関してのアドバイスは?

相撲の技術というよりも気持ちの面ですね。「絶対気持ちで負けるな」ってずっと言われていました。先場所も、最後は気持ちで勝てたのかなと思います。

――気持ちで負けないために、どういう工夫をされていますか?

移動しているときから勝負は始まっているので。常に気持ちを切らさない、ということでしょうか。自分の相撲のことしか考えない、というのは大事だと思います。

――翌日の対戦相手は、知っておきたいタイプですか?

知りたいです。相手の研究はしたいです。

――十両になると15日間取り組みがあります。毎日違う相手の研究をすることになりますね。15日間戦うために、今、準備していることはありますか?

特にはないですが、やっぱり集中して取り切るだけなので。キツイ、辛いとか考えずに、楽しいっていう方向で考えたいですね。

――では15日間は・・・

楽しみですね。

――目標とする力士は?

目標というか、憧れは大鵬関です。小さいときから、もう神様みたいな存在です。

――丹治関の相撲、ここを見てほしいというのはありますか?

難しいですね…全部見てほしいです!

 

(一問一答)

Q:趣味は?

A:釣りです。

Q:何釣りが好き?

A:イカです。九州場所のときに連れて行ってくださる方がいて、長崎まで釣りに行きました。シーバス釣りもしたことがあります。

Q:ほかに趣味は?

A:サウナです。部屋の近くにサウナが増えたので、週1は絶対に行きます。

Q:好きなアーティストは?

A:ZORNです。ライブにも行きます!

Q:好きなちゃんこの味は?

A:湯豆腐です。

Q:自分を動物にたとえると?

A:シベリアンハスキーですかね。

Q:おお、ロシアつながり。大きい体で愛嬌もあって可愛いですよね。では、犬派か猫派かでいったら、犬派ですか。

A:猫です!

Q:そこは猫なんですね(笑) 実家で飼っているとか?

A:飼ったことはないんですけど、1回飼ってみたいです。

Q:荒汐部屋には、モルちゃんとムギちゃんがいました。

A:かわいかったですよね〜

Q:仲のいい力士は?

A:時津風部屋の力士とはよく話したりしますね。今回一緒に上がった時不動関とか。

Q:昇進にあたり、何かお話されましたか。

A:頑張ろうって話しました。

 

 

――丹治関といえば、メガネ力士としても注目されています。何本ぐらいお持ちなんでしょう?

何本かあるんですが、気に入っているのは3本です。色は黒いのが2つと、赤紫。

――今日かけてらっしゃるメガネもとても素敵です。

もともと欲しいなと思っていたものを、十両昇進の自分へのご褒美で買いました。表参道のお店で、日本製のメガネです。

――すごく似合っていらっしゃる!メガネ選びのこだわりは?

顔の形によって似合うメガネの形も変わるので、まずは自分に合った形を選んでいます。

――視力はどのぐらいですか?

0.1ぐらいです。

ーー取り組みのときは見えている?

メガネをとると見えないんですが、集中すると見えてくるんすよ。なので、取り組みのときは意外と見えています!

――九月場所、活躍を期待しています!ありがとうございました!

丹治 純(たんじ・じゅん)

平成18年6月5日生まれ、福島県福島市出身。185cm、149kg。新体操選手だった母親の影響で、小さいころは新体操に取り組む。小学3年生から相撲を始め、さまざまな大会で好成績を残し、中学卒業と同時に荒汐部屋に入門。令和4年三月場所で初土俵。令和5年七月場所、17歳で幕下に昇進。令和8年七月場所、東幕下筆頭で4勝3敗と勝ち越し、十両昇進を決める。

 

 

Photo:Kaori Murao

この記事をSNSで共有する

コメントは受け付けていません。