おすもうさん的巡業レポ＠城南大田場所＆大栄翔関SPインタビュー

一番太鼓、この日の担当は鶴太郎さん。

場内では、力士の稽古がスタート。会場の壁際では関取衆がウォーミングアップ。以前は設置されていた柵もなし！　こんな間近で人気力士を見られるのは巡業ならでは。

会場では、人気力士との撮影会も行われています。

髪結実演、この日のモデルは大人気の熱海富士関。床山は床誠さん。

豊昇龍関と大栄翔関、本場所さながらの熱戦！

――九月場所、おつかれさまでした。七月場所でのケガの具合はいかがですか？

もうぜんぜん大丈夫です！

――コロナ禍を経て、巡業もコロナ前と変わらない様子になってきました。

たくさんのお客さんに来ていただいてうれしいですね。

――みなさん、ファンサービスもたくさんされて。

はい。相撲を知って楽しんでいただきたいと思っています。

――九月場所後に、熊本に行かれたそうですね。

去年から、師匠（追手風親方・元大翔山）の地元である熊本で「追手風杯」というちびっこ相撲大会を開催しています。九州各地から、たくさんのチームの子どもたちが参加して、とてもいい大会になりました。

子どもたちも保護者の方たちも、とても楽しそうでうれしかったですね。

――関取は、コロナ禍に日大の大学院（総合社会情報研究科）を卒業されました。

日大は師匠の出身大学ということで、ずっと身近に感じていました。大人になってからしっかり何かを勉強するってなかなかないじゃないですか。興味のある分野だったので、勉強してみようと入学しました。

――通学されたのですか？

通信教育なのですが、通常は一定期間通学するスクーリングがあるんです。でもコロナ禍だったので、完全リモートでしたね。

――それでもゼミやレポートなど、大変だったのでは？

大変でしたね。ゼミは毎週土曜日に、稽古が終わってからリモートで出席していました。レポートもたくさん書きました。

――稽古終わりでゼミに参加する力士！　なかなかレアですね。修論は「相撲文化の継承」がテーマだと聞きました。リサーチなども行ったのですか？

本などでいろいろ調べました。相撲博物館の資料も見たかったのですが、コロナで閉館中で見ることができなくて。

――それは残念でしたね。大学院での勉強は、今後の相撲人生にどういかされますか？

テーマが相撲部屋の継承についてなので、今後、相撲界に入ってくれる子どもたちを増やしたいと思っています。子どもたちが見て、かっこいい、憧れる存在になりたいです。

――その思いがファンサービスなどにつながっているんですね。関取は小さいころから相撲をされてきて、どうしてプロの道を選んだんですか？

埼玉栄で過ごした高校時代の影響が大きいですね。当時、豪栄道関や妙義龍関など卒業生が学校にきてくださる機会があったんですが、やっぱりかっこよかったんですよね。「ああなりたいな」と思って大相撲の世界に入りました。

――影響を受けた先輩力士と対戦しているって、本当にすごいことです。憧れの人のようになりたいと相撲界に入門するのは、関取の論文のテーマである「相撲文化の継承」につながりますね。

はい。熊本での追手風杯も、こういった巡業でも同じなのですが、みなさんに相撲の楽しさを知ってもらって、子どもたちが「力士かっこいいな」「僕もなりたいな」って思ってくれたらいいですね。

――いよいよ十一月場所です。九州での楽しみを教えてください。

自分は肉が好きなんですけど、九州に行ったら魚介類が食べたくなりますね。特に呼子のイカは絶品なので、絶対に食べます！

――ありがとうございます。九州でも活躍を楽しみにしています！