荒汐部屋の目の前!相撲ショップ「力山商店YORIKIRI」オープン!

古き良き江戸情緒が残る日本橋浜町。この町には、若元春関、若隆景関をはじめ、たくさんの人気力士を擁する荒汐部屋があります。その斜向かいに、今年6月末「力山商店 YORIKIRI」がオープンしました。

店長を務めるのは先代荒汐親方(元小結大豊、鈴木栄二さん)の長男で、元三段目の力山こと、鈴木力さんです。商品のセレクトやデザインを手がける姉の真理子さんと、楽しい相撲グッズであふれる店内でお話をうかがいました!

相撲グッズでいっぱいの店内!思わず長居しちゃいます

外国人観光客やご近所さん、さまざまな人が集う温かいお店

――どのような経緯でお店を始められたのですか?

力さん(以下、力):たまたま、このスペースが空いていて、借りようということになりました。相撲グッズの店をやる計画はあったのですが、コロナ禍になってしまって。

真理子さん(以下、真):お店をすぐに始めることはできなくなってしまいました。その間、蒼国来関(現荒汐親方)の引退相撲があったので、ココを事務局にしたりとか、いろいろ変遷はあります。

:そのとき僕はほかの仕事をしていたこともあり、コロナがどうなるかわからなかったので、辞めるかどうか悩みましたね。いつお店を始めてもいいように準備はしましたが、実はいつオープンしたとかもなくって・・・ヌルッと始めた感じです(笑)

――お店を始められていかがですか?

:まさか僕が接客業をするなんて!という感じです(笑)接客というと身構えてしまうので、僕はお客さんに「いらっしゃいませ」ではなく「こんにちは」というようにしています。そのほうが気軽に入ってこられるかなって。

:荒汐部屋は、部屋の外から稽古見学できるので、たくさんの方がお見えになります。日本橋浜町という場所柄、外国人の方が多いですね。この人(力さん)、意外と外国人の方の接客得意なんですよ!

――接客は英語で?

:英語はまったくできないです(笑)! 外国人の方ってとてもフランクに話しかけてくるので、僕もフランクに。単語をつなげただけでも意味は通じるので、雰囲気でしゃべっていますね。出川イングリッシュですね(笑)

――やりとりも楽しそうですね! お客さんは外国の方が中心ですか?

:近所の方もよく立ち寄ってくださいます。最近は小学生も学校帰りとかに寄ってくれますね。僕もここが地元なので、うれしいです。

:いつも来てくれる女の子が、ここで宿題をしていくこともあります。

:お友だちやお母さんを連れてきてくれたりもします。

:彼女が「いつもありがとう」ってお手紙をくれて、とてもうれしかったです!

――昔の駄菓子屋さんみたいですね。子どもの居場所になっていたり、ご近所の社交場になっていたり。

:そういう空間になっていけたらいいなと思います!

お店を切り盛りする店長の鈴木力さん。持ち前の明るさで外国人のお客さんともすぐフレンドリーになるそう。

デザイナーの鈴木真理子さん。お2人、とても明るく素敵なごきょうだいです!

のぼり旗を使ったアイテムなど、オリジナル商品がいっぱい

――たくさんの商品がありますが、おすすめのアイテムは何ですか?

:のぼり旗を使った商品ですね。のぼり旗って、縁起物なので1場所しか使わないんです。贈ってくださった方にお返ししたりするんですが、しまっておくよりも活用できたらいいなって思いまして、エプロンやバッグ、ポーチなどを作っています。

のぼり旗、今も置いてありますよ。ご覧になります?

――拝見したいです! わ〜やっぱり大きいですね。生地は薄いけれどしっかりしています。

:場所前からずっと、雨の中も掲げているものなので、防水加工もしっかりしてあるんです。

――なるほど! 近くで見ると、色味がとっても素敵ですね! 

:あざやかできれいですよね。のぼり旗は同じものはないので、これで作るアイテムはどれも一点ものなんです。

――おお! それはファン心をくすぐる、とっておきのアイテムですね。

:部屋の浴衣生地を使ったグッズもあります。荒汐親方の断髪式のときに、私がデザインした生地です。スマホショルダーやポーチを作っています。

――なんて素敵な生地!! 猫ちゃんやワンちゃんがいるのが、さすが荒汐部屋ですね!

:おかげさまで人気商品です。

――オリジナル以外にも、たくさん商品がありますね。

:お客様が「相撲グッズってこんなに種類あるんですね」ってびっくりされるんです。うちは、外国の方がお好きな「ザ・相撲!」というアイテムから、クラフト作家さんが個人で制作されているグッズまで、幅広く置いています。

ゆくゆくは、作家さん同士の交流が生まれたりしたらいいな、と思っています。

:グッズの数はもっと増やしたいですね。イメージとしては、相撲がテーマのおもちゃ箱みたいな。壁のあいているスペースもぜんぶ相撲で埋め尽くしたいです!

――来るたびに新しい商品に出会えそうですね! お店が進化していくのを楽しみにしています!

大きなのぼり旗を使ったアイテムは受注生産。すべて1点ものです。

荒汐部屋の反物(真理子さんデザイン)で作った商品。大人気なので売切御免!

ポップでキュートな作家さんの作品もたくさん!

荒汐部屋といえば猫親方モル。真理子さんが描いたモルちゃんが、お店の入り口で見守っています。招き猫ですね。(非売品です)

相撲ショップ「力山商店 YORIKIRI」

住所:東京都中央区日本橋浜町2丁目46-8

営業時間:荒汐部屋で稽古がある日は朝7時半〜午後3時、稽古がない日は午前10時〜午後4時。不定休。

稽古の有無は以下よりご確認ください。

https://arashio.net/tour.html

PHOTO:Kaori Murao

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